2010年01月08日

続 かんざしの話

舞妓さんの花かんざし一年十二ヶ月を紹介している書籍は新旧いろいろありますが、だいたい以下のような内容かと思います。

お正月-稲穂 1月-松竹梅
2月-梅 3月-菜の花
4月-桜 5月-藤
6月-柳 7月-団扇
8月-すすき 9月-桔梗
10月-菊 11月-紅葉
12月-顔見せのまねき
「京の花街祇園」「京舞妓歳時記」他)

ですが、これとは異なる記述をしている本があります。まずは「黒髪の文化史」という本

1月-折鶴・松・稲穂・ビラビラ簪・亀甲簪
2月-梅 3月-桜
4月-藤・菜の花 5月-菖蒲
6月-牡丹・柳  7月-お祭り(団扇・扇)
8月-すすき(銀製) 9月-菊 
10月-紅葉 11月-風車(かの子)または季節のないもの
12月-まねき(もち花)

「つまみかんざし三代」には
1月-松 2月-梅
3月-桜 4月-菜種
5月-藤・あやめ 6月-あじさい
7月-柳・すすき 8月-すすき 
9月-菊・紅葉  10月-紅葉
11月-変り物(吹き寄せ-いちょう・こぼれ松葉など-)
12月-まゆ玉

いずれも、よく知られているものとは若干違うところがあり、そしてこの2つ同士では共通項が多いです。「つまみかんざし三代」の記述は、「祇園に生まれ舞妓から芸妓になり、現在は料亭の女主人となっている女性から聞いたもの」と書いてあるし、「黒髪の文化史」の著者も祇園のお茶屋さん髪結いさんなどで聞き書きしているようなので、これらが間違いではないと思います。

「京舞妓十二月」という、戦前から昭和30年くらいまでの舞妓さんの姿を写した写真集を見ると、3月の舞妓さんは桜のかんざしを挿しています。ということは、時代とともに変化してきたと言うことでしょうか。

そもそも、季節のかんざしはどの程度「何月はこれ」と決まっているのでしょう?「かわりかんざし」とか言って、定番以外のかんざしはいくらでもあるし、都をどりのお茶席では4月の終わり頃にもなると藤の簪を挿していたりすることもあります。舞妓さんによっては、好みで人と違うものをあつらえることもあるようですし、季節の花かんざしはあくまでも「その季節に合ったデザインのかんざし」であって、実際には本で紹介されている以上に種類も挿す時期も様々なのだと思います。

地球温暖化が進んだら、舞妓さんのかんざしもまた変わっていくかもしれません。数十年後の本は、一体どんな記述になっているんでしょうか(^_^;)


昔の舞妓さんの写真を見ると、今とは随分雰囲気の違う色々なかんざしを挿しています。当時の流行もあるでしょうし、かんざし職人さんも今よりずっと多かったでしょうから、きっと色々なデザインがあったのだろうと思います。

舞妓さんの数も今よりずっと多かった時代ですし、お客さんも自分の贔屓の妓には他と差を付けたいと思ったでしょうから、きっと競って人とは違ったものを身につけていたんでしょうね。
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